残照
Today's afterglow
(PowerShot S90 / 50mm 相当)

歩いていた時に適当に撮った「日常」の一枚。
今日のお供は、コンパクトデジカメ PowerShot S90。

さて、今日のニュースで、ニコンイメージングジャパンが調査した
「コンパクトデジタルカメラとiPhoneのカメラ機能の写真に関する実態調査」
なるものが発表されていた。

デジカメは「イベント」、iPhoneは「日常」。カメラの使い分けを聞くアンケートより - デジカメWatch

ニコンの、プロジェクター内蔵コンパクトデジタルカメラ「COOLPIX S1200pj」のキャンペーンでの調査、
という点は割り引いて考えなければならないが、それなりに興味深い結果だと思った。

ニュースサイトでは「iPhoneは日常、デジカメはイベントで」という(おそらくニコン発表のままな)記事タイトルがついていたが、
実際の調査内容を見ていると、そんなに割り切った内容でもなかったりする。

記事中にある、コンパクトデジカメ、iPhone の利用シーン割合を見てみると

デジタルカメラ:旅行(90%)、日常生活(66%)、結婚式(64%)、海外旅行(64%)、夜景(62%)
iPhone:日常生活(92%)、飲み会(58%)、国内旅行(56%)、デート(45%)、イベント・コンサート(31%)

となっていて、デジタルカメラでは「旅行」、iPhone では「日常生活」が抜けているが、
コンパクトデジカメでも3分の2の人が「日常生活」用途と答えているわけだし、
iPhone だって「旅行」と半分以上の人が回答している。

ライトなユースほどスマートフォンで撮影する傾向は当然あるにしても、簡単に割り切るほどの話でもない。
むしろ、興味深いのは撮影した後である。

撮影した写真の共有方法として、それぞれの回答を見ると以下のとおりである。

デジタルカメラ:
機器本体やPC、現像した写真などで写真を一緒に見る(74%)
写真を現像(印刷)して渡す(58%)
写真のデータを渡す・送る(53%)
WEB上(SNS・ブログなど)に写真を公開する(35%)

iPhone:
機器本体やPC、現像した写真などで写真を一緒に見る(73%)
写真のデータを渡す・送る(61%)
WEB上(SNS・ブログなど)に写真を公開する(47%)
写真を現像(印刷)して渡す(15%)

これを見ると iPhone では写真を現像・印刷する比率が極端に低く、
逆にコンパクトデジカメでは半分以上の人が現像・印刷して渡すと回答している。

またネット上への写真公開は iPhone では半分近い人が回答しているのに対して、
デジタルカメラでは3分の1程度である。

ただ、最上位はどちらも“一緒に見る”ということであり、そのパーセンテージはほぼ同じである。

先日の記事でコンパクトデジカメの先行きについて駄文を書いたけれど、
この調査を見ていて、私自身がコンパクトデジカメに対して感じるのは2つのことが挙げられる。

1つ目は、コンパクトデジカメも“写真を一緒に見る”ことへの更なるアプローチが必要だということだ。
ニコン的にはこの調査の元になったプロジェクター内蔵を推したいのだろうが、さすがにそれは違うだろう。
(プロジェクターが家庭でも珍しくない海外ならともかく、日本ではね)

2つ目は SNS へのアプローチ。日本よりも海外で重要になる。
実際、Flickr ではしばらく前から最大勢力が iPhone になってしまっているし、
Faceboook へのアップロードは海外では大きく求められている機能だ。

それらに対して、デジタルカメラが本体で全てを賄おうと思っても難しいと思う。
やってできなくはないだろうし、日本のメーカーだとすぐに自己完結でやってしまいがちになるが、

「スマートフォンの方が簡単だね」
「スマートフォンで見た方がいいよね」

となってしまったら、付け足した機能も無意味である。
最初はその機能をウリにできても、次に買い換える時には見向きもされないだろう。

となれば、むしろ「スマートフォンと連携する」方向を強化した方がいいように思っている。
パナソニックは LUMIX FX90 でいち早くその方向を模索しているが、イマイチ目立ってはない。

Panasonic デジタルカメラ ルミックス Wi-Fi搭載 ブラック DMC-FX90-K
Panasonic ルミックス Wi-Fi搭載 ブラック DMC-FX90-K


しかし、その方向は正しいように思っている。

餅は餅屋

コンパクトデジカメはスマートフォンと対峙するのではなく、
スマートフォンの周辺機器的な、そういう立ち位置を模索しても良いと思うのである。

もし「スマートフォンは日常、デジカメはイベントで」というのが、どんどん進むだけになれば
たまのイベントだけなら、ミラーレス機の方が綺麗に撮れるからいいよね、となるだけだ。
たまのイベントだけなら、少しくらい嵩張っても、重くても許されることは多いだろう。
日常では使わない、となれば、そうなっていく可能性は大いにある。

となれば、日常でより良く使ってもらうためにも、
スマートフォン、そしてタブレットとの連携は必要になっていくのではないかと思う。

iPhone、iPad の場合なら iCloud との連携もある。
(この件については近いうちにメインブログの方で記事にする予定)
タブレットなら“写真を一緒に見る”用途に、この上ないデバイスである。

デジカメ本体で無理してやって使いづらいものを載せるよりは、むしろ連携。
それをコンパクトデジカメの将来の1つとして模索してもいいのでは?と思っている。

いくらスマートフォンでも綺麗な写真が撮れるようになってきたとはいえ、
まだまだコンパクトデジカメとは比較にならないしね。
コンパクトデジカメには光学ズームという武器もあるのだから。

今日の残照
(iPhone 4S)
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by dbl-h | 2011-10-31 23:59 | 昨日今日の1枚
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